こどもの成長と運動の医療センター
「こどもの成長と運動の医療センター」の診療について
(センター開設の背景)
山梨県では少子化が深刻化しており、子育てを支える医療体制のさらなる強化が必要です。 このような中、国立病院機構甲府病院は、小児救急、重症心身障害児医療、医療的ケア児支援 センターの活動などを通じ、包括的な小児医療を展開してきました。また、地域周産期母子医 療センターとして、妊娠・出産・子育ての支援をしています。
(開設の目的)
こどもの病気や成長、運動に関するさまざまな疾患に専門的に対応する目的で、「こどもの成 長と運動の医療センター」を開設いたします。本センターの開設により、子育て世代がより安 心して生活できる地域社会の実現を目指します。
(主な機能)
・小児科・整形外科医師による専門医療の提供
・県内で唯一となる小児整形外科専門の診療体制
・こどもの成長に関する診療
・医療的ケア児への支援および重症心身障害児医療の継続的強化
・地域の医療機関や行政機関との連携
(地域の皆さまへ)
こどもとそのご家族が安心して暮らせる地域づくりのために、小児医療のさらなる充実を図 り、県の支援を受けた医療体制のもと、地域の未来を支える医療機関としての役割を果たして まいります。
(診療内容について)
成長期のこどものからだにはとても大きな変化が起こります。食事、睡眠、学び、運動などによって内臓や骨格を含めたからだ全体がバランスよく育つことで、丈夫な大人の体が形成されていきます。からだの変化は、内臓機能やホルモンの影響を受けとても複雑です。また個人差が大きいため、問題が生じたとき原因を特定しにくいことがあります。
同じ症状であってもその原因は様々です。背が小さいという症状は、栄養の不足、成長ホルモンの不足、骨の変形などが、転びやすいという症状は、神経の問題、骨の問題、筋肉の問題などが原因になることがあり、総合的に診断をすすめる必要があります。そして、成長の段階に応じた対応が欠かせません。
当センターでは、こどもの成長と運動器(筋肉や骨)の問題を、小児科と整形外科が連携を密にし、スムースな診断と治療を行うことを目指しています。
対象となる疾患は、赤ちゃんから思春期のすべてのステップにおける、成長と運動器の疾患です。具体的には、身長が大きい小さい、肥満と痩せ、二次性徴が早い遅い、先天性あるいは成長に伴う四肢・関節・脊柱の問題、スポーツ外傷などです。
成長や運動器に問題がありそうだけど、何科を受診すればよいか、小児科が良いのか整形外科が良いのかわからない、というような次のようなお困りをお持ちの場合は、ぜひ当センターにご相談ください。お役に立てる可能性があります。
歩かない、急に歩かなくなった、脚を動かさない・つかない、転びやすい、関節が硬い、力が入らない、手足全体をいたがる、骨折を繰り返している、など
受診をご希望される際は、まずお電話でご連絡ください。