産婦人科
概要
当院は、山梨県における地域周産期母子医療センターとして、NICUを併設し、緊急時にはすみやかに小児新生児科医師による診療を受けられる体制を整えています。正常分娩をはじめ、若年妊娠、高齢妊娠、双胎、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、妊娠糖尿病、32週以降の早産などのハイリスク妊娠にも対応しています。
山梨大学医学部付属病院、山梨県立中央病院とも緊密に連携し、安全である限り、助産師が中心となり妊婦さん自身の本来の力を引き出せるようにお手伝いし、安全で快適な分娩となるように努力しています。
NICUについて
小児科医師が在駐し、24時間体制で周産期医療を支えています。周辺地域の診療所から新生児の救急搬送も受けており、在胎32週以降の早産児(未熟児や低出生体重児)、活気不良、呼吸障害、チアノーゼ、嘔吐や哺乳不良などに対応しています。
麻酔について
帝王切開においては緊急時においても全例、麻酔科医師による麻酔管理を行っており安全な手術のための体制を整えています。
助産師によるケアについて
妊娠中から心身ともに赤ちゃんを迎える準備を整えるため、妊娠初期から産後指導までお一人、お一人に助産師がきめこまやかな個別対応をしています。何でもご相談下さい。
産後ケアについて(他院でご出産の方もご利用できるケアです)
産後うつを予防するために「産前産後すこやかプログラム」を行っています。
母乳外来も行っていますのでお気軽にご相談下さい。卒乳までの期間いつでもトラブルがあれば電話にてご予約、受診が可能です。
分娩予約
当院で出産を希望される方は、電話での予約を受け付けます。他の医療機関を受診されている方は、検査結果及び紹介状をご持参下さい。
現在、遠隔地にお住まいで、里帰り出産や転居などを予定されている場合も、電話による分娩予約が可能です。はじめて来院される場合には、月曜日~金曜日8:30~11:00までに受付をお願いいたします。その後の受診につきましては、予約制となります。
ご不明な点につきましては、月曜日~金曜日14:00~16:00に産婦人科外来まで電話にてお問い合わせ下さい。
電話番号 : 055-253-6131(代表)
国立病院機構 甲府病院
なお、電話での検査内容等へのご質問にはご返答できません。
Outpatient Visiting Hours(Monday-Friday)
Initial visit 8:30-11:00 a.m. , Return visits 8:30-11:00 a.m.
Closed to outpatients
(Saturdays,Sundays,National Holidays,December 29 to January 3)
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※ 予約受付は電話で可能です。お気楽にご相談ください。
電話番号:055-253-6131(代表)
(産婦人科外来までとお伝えください。)
【当院おける~母体血を用いた胎児染色体検査~のご紹介】
NIPT(non invasive prenatal genetic testing)
当院は日本医学会の審査をへてNIPT 実施施設に認定されております。
山梨県内で妊娠管理と分娩を予定されている妊婦様で、当院にてNIPTを希望される方は、以下をよくお読みの上で、まずは遺伝カウンセリング外来の予約をお願いいたします。
- 現在、NIPTは臨床研究として行われております。
- NIPTは、胎児の染色体異常に対する確定診断ではありません。
- 検査目標は胎児のダウン症候群と13トリソミー、18トリソミーのみです。
- 検査を受けるには条件があります。35歳以上もしくは上記3疾患の、妊娠既往もしくは胎児の罹患の可能性が高いと指摘されている方が対象となります。
- 費用は、NIPTの検査料と、それ加えてカウンセリング料などが数万円かかります。(詳細は下記をご覧ください)超音波検査は別料金になります。
- 当院ではNIPTの採血は、妊娠10週以降13週までに行います。検査の前後に遺伝カウンセリング(ご夫婦そろって月曜の午後のみ)を受けていただきます。
- 当院にて、NIPTが可能な妊婦さまは、山梨県内の医院・病院で妊婦健診を受け、山梨県内の医院・病院でお産を予定されている方のみです。
NIPTのしくみ
妊娠中、お母さんの血液の中には、赤ちゃんの胎盤に由来するDNAが混入しています。お母さんの血液中に遊離しているDNA(cell-free DNA) のうち10~20%が赤ちゃんに由来します。このcell-free DNA ひとつひとつの塩基配列(DNAの並び順)を解析することにより、何番の染色体から由来したものかが決定します。各染色体由来のcell-free DNAの数をカウントします。
Cell-free DNA の割合は、それぞれの染色体の長さに比例します。もしどれか一つの染色体の数が多ければ、その染色体由来のcell-free DNA の割合が理論値より増加することになります。このcell-free DNA の性質を利用して胎児染色体異常の可能性を検査します。
すなわち、この検査の結果は確定診断ではありません。NIPTで陽性(染色体異常が疑われる)と結果が出た場合は、羊水穿刺などによる侵襲的検査が必要となります。
NIPTは、臨床研究「母体血中cell-free DNAを用いた無侵襲的出生前遺伝学検査の臨床研究」として遺伝カウンセリングおよび説明と同意(informed consent)のもとで行われます。
したがって、本検査を受けるためには、ご本人およびご主人の同意のもと臨床研究に参加していただく必要があります。
NIPTには条件があります。以下のいずれかの要綱に当てはまる妊婦さまに限られます。
- 分娩予定日に35歳以上である。
- ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーを有する児の妊娠既往がある。
- 妊娠中の胎児が上記3疾患をもつ可能性が指摘されている。
当院における検査日程および費用はだいたい以下のようになります。
- 妊娠12週までに遺伝カウンセリングを行います。費用は約1万円
- 妊娠10週以降13週までに、NIPT採血を行います。費用約19万5千円
- 妊娠15週頃、2回目の遺伝カウンセリングと結果報告を行います。費用約5千円
検査結果が陰性であればここで終了です。陽性の場合は4以下に進みます。 - 妊娠16週頃、羊水穿刺による胎児染色体検査施行いたします。費用約1万5千円
- 妊娠18週頃、染色体検査の結果報告とカウンセリングを行います。費用約5千円
注)羊水穿刺による染色体検査のみの場合は当院では約9万5千円かかりますが、NIPT陽性の方の場合は、採血時の費用に羊水穿刺の染色体検査料も含まれているため、羊水穿刺は手技料の1万5千円のみで行えます。
遺伝カウンセリングは、ご夫婦で一緒に受けていただきます。
必要やご要望があれば、上記以外にも遺伝カウンセリングを行います。
カウンセリング予約方法
まず、月曜午後の遺伝カウンセリング外来を予約していただきます。
カウンセリングはご夫婦そろっての受診が必要です。
カウンセリングの後にNIPTの採血日を決定いたします。
遺伝カウンセリング外来の予約には以下の2通りの方法があります。
1. 当院にて分娩を考えておられる患者様の場合
妊娠11週までに当院の一般産婦人科外来を受診いただき、外来医師もしくは看護師にNIPT希望と伝えてください。遺伝カウンセリング外来を予約いたします。
2. 山梨県内の他の医院・病院で妊婦健診と分娩を考えておられる患者様の場合
妊娠11週までに下記の電話番号にお電話いただき、遺伝カウンセリング外来を予約してください。カウンセリング受診時には次の3つの書類が必要となります。
ア. 現在受診されている産婦人科の先生よりの「紹介状」(簡単なもので構いません)
イ. 「母体胎児染色体検査(NIPT)に対する診療情報提供書」
ウ. 「母体胎児染色体検査(NIPT)に対する診療情報提供書作成にあたり(確認書)」
現在通院中の産婦人科の先生に記載していただくことになります。主治医の先生によくご相談ください。
(イとウの書式はこのホームページからダウンロードできます)
書類に不備がありますと、例え予約が入っていてもNIPTを受けることができませんのでご注意ください。
スタッフ紹介
滝澤 基 (たきざわ もとい) 外科系診療部長 地域周産期母子医療センター長 産婦人科部長 平成元年 山梨大学卒 ・資格(所属学会・認定医・専門医)等 山梨大学医学部臨床教授 産婦人科専門医・同指導医(日本産科婦人科学会認定) 周産期(母体胎児)専門医・同指導医 (日本周産期新生児学会認定) 臨床遺伝専門医 母体保護法指定医 日本産婦人科内視鏡学会所属 ・専門分野 産婦人科 | |
雨宮 厚仁 (あめみや あつひと) 産婦人科医長 平成3年 山梨大学卒 ・資格(所属学会・認定医・専門医)等 日本産婦人科学会専門医 ・専門分野 周産期医学、胎児診断 |
診察実績
分娩件数 | 帝王切開件数 (再掲) | |
令和3年4月 | 18 | 9 |
令和3年5月 | 19 | 8 |
令和3年6月 | 13 | 4 |
令和3年7月 | 17 | 4 |
令和3年8月 | 21 | 5 |
令和3年9月 | 18 | 7 |
令和3年10月 | 12 | 2 |
令和3年11月 | 17 | 3 |
令和3年12月 | 14 | 6 |
令和4年1月 | 11 | 3 |
令和4年2月 | 10 | 2 |
令和4年3月 | 21 | 4 |
計 | 239 | 57 |