令和4年新春によせて
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
日頃から、国立病院機構甲府病院の運営につきましては、格別のご理解とご協力をいただき、心からお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に追われた年でした。初めて患者が発症したとされる日から2年が過ぎましたが、今でも世界中でコロナウイルスが治まりません。当院においても患者さんや医療従事者が安心できる環境を作るため入院前PCR検査の実施や面会禁止などの院内感染対策を現在も継続しておりますが、第6波に備えて感染対策の継続が必要で、まだまだコロナウイルスとの戦いは続くと考えられます。皆さんにはご不便をおかけしますが、引き続きご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。また昨年、医療費用に係る消費税額の誤徴収していたことが判明しました。ご迷惑をおかけしました皆さまに対し、心よりお詫びを申し上げます。
さて当院は重症心身障害児(者)医療や小児・周産期医療の提供を柱に据えております。これは民間の医療機関では必ずしも実施されないであろうセーフティネット医療のひとつで、この分野では山梨県における基幹病院として重要な役割を担っています。また一般地域医療としてスポーツ・膝疾患に対する関節鏡を使った低侵襲治療、手・肘疾患に対する専門的治療、消化器疾患、特に肝臓に対する腹腔鏡手術など得意とする診療分野があり、多くの患者さんの治療を担当しております。昨年秋からは手術待ち時間の短縮などの目的で3室から4室へと手術室の増室工事を開始、本年4月には完成予定となっております。工事中はご迷惑をお掛けすることもありますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
コロナウイルスへの対策が続くなかで、人口減少や少子高齢化は着実に進み、医療ニーズも変化していきます。また地域医療構想や働き方改革も進められていきます。今後も病院の専門性をさらに伸ばし、患者さんに選ばれる病院を目指しながら地域に貢献できるように努力していきたいと考えております。
結びに、今年の干支は草木が伸びはじめるという「寅年」であります。マスクを着用し、密を避ける生活はしばらく続きますが、希望に満ちた明るい年となりますことを祈念いたしまして、新年のあいさつとさせていただきます。
令和4年 元旦
国立病院機構 甲府病院
院長 萩野 哲男